“団結・連帯し、勝利勝ち取る”、“権利はく奪許せない”

怒りの声をあげるパレード参加者たち

園児たちの姿に涙、怒り/盧華順さん(33、茨城県在住)

1歳2カ月の息子と夫と参加した。保護者や日本人の発言を聞いて幼保無償化制度からの朝鮮幼稚園排除がいかに不当か改めて知った。何より、園児たちが話し、元気に歌って踊る姿を見ると、いっそう怒りがこみ上げてきて涙が止まらなかった。茨城には朝鮮幼稚園がないが、決して他人事ではない。友人の中には東京や埼玉の朝鮮幼稚園に子どもを送っている人がいる。そういう人たちを見ながら、なおさら朝鮮幼稚園の保護者たちと同じ気持ちでこの問題に真剣に取り組んでいかなければと思った。

団結の力示した/郭栄美さん(42、群馬県在住)

高校無償化適用を求めるたたかいが長期化する中、今度はウリ幼稚園の園児たちが被害者になってしまった。完全に朝鮮幼稚園を狙い撃ちにした外国人幼児施設除外に憤慨している。在日朝鮮人の歴史は闘いの歴史だ。闘わずして得た権利は何もない。今ここで団結して闘わなければ大切なものが奪われてしまうという危機感を持っている。今日の集会では、世代が移り変ろうともいざというときには必ず結集して闘う在日同胞の団結力を示したと思う。若い世代が先頭に立ってがんばっていきたい。

朝・日の未来のためにも/呉宣和さん(43、川崎幼稚園保護者)

2歳半の三男を連れて、集会に参加した。朝鮮幼稚園は、子どもたちに民族の心を植え付けてくれる大事な場所だ。川崎には朝鮮学校を支援してくれる日本の友人たちがたくさんいる。今回の幼保無償化は、子どもたちを政治利用し、朝・日市民の絆に傷を付けるものだ。在日朝鮮人の子どもたちは、これから共に日本社会で暮らしていく子どもたち。朝・日関係、そして朝・日の子どもたちの未来のためにも、日本政府は理性ある対応をするべきだ。

同胞、日本市民が手を携え/金竜貴さん(27、東京都在住)

集会、パレードに参加した人の数を見て驚くとともに、幼保無償化問題の重要性を改めて痛感した。幼いわが子を抱き、ステージ上で涙を流しながら無償化適用を訴えていた朝鮮幼稚園オモニたちの姿を見て心が痛んだ。いつか自分も親になったら子どもをウリ幼稚園に送り、不自由なく民族教育を受けさせたい。差別のない制度が実施され、ウリ幼稚園の子どもたちをはじめすべての子どもたちの学ぶ権利が保障されるよう、これからも同胞、日本人支援者たちと手を携え、声を上げ続けたい。

声を上げる参加者たち

堂々と生きるための闘い/白庸哲さん(茨城初中高・高3)

高校無償化から朝高生を除外し、今度は幼保無償化から朝鮮幼稚園に通う幼い子どもたちまで除外した日本政府の不当な差別に大きな憤りを感じている。茨城朝高ではこの間、幼保無償化に関する学習を通じて高校無償化闘争も幼保無償化闘争も、私たち在日朝鮮人が民族の誇りを持ち堂々と生きるための闘いであることを朝高生全員で共有した。これからも街頭宣伝などの実践活動を通じて私たちの正当な権利を訴え、必ずこの闘争に勝利したい。

力強く闘う姿に共感/古賀千景さん(52、日本教職員組合)

私たちと同じように日本で生きる在日朝鮮人の子どもたちが、高校無償化からの朝鮮学校除外に続き、幼保無償化からも除外されるという不条理な状況を知り、集会に参加した。集会で、心に残ったのは「権利はいつも自分たちの手で勝ち取ってきた」という保護者の言葉。力強く闘うその姿に共感し、力をもらった。子どもたちの笑顔をこれ以上曇らせることがないよう、日本の市民たちも共に声をあげていく。

存在知らせ、世論喚起を/酒匂恵一さん(65、自治労東京)

たとえ民族が異なろうと、在日朝鮮人のみなさんは日本社会の一員だ。政治的な思惑の下、子どもたちを差別の矛先にし、当たり前の教育の権利をはく奪する日本政府の姿勢に強い憤りを感じている。これまで東京中高をはじめ、いくつかの朝鮮学校を訪問した。印象的だったのは、日本学校の生徒と何ら変わりない、元気でいきいきとした生徒たちの姿だ。朝鮮学校、幼稚園の存在をさらに広めることで日本社会の世論を喚起していきたい。

(取材班)